首の帯状疱疹後神経痛
65歳 男性
受診前
2年前に左頚部の帯状疱疹後の痛みが発症したが、大学病院の皮膚科では1か月の診察で皮膚のジクジクが収まり、「治りましたが、痛みは長く続くかもしれません。でもこれ以上何もできないのであとは我慢して下さい。」と言われ診療が終了してしまったとのことです。整形外科のDrからの紹介で「ペインクリニックでの神経ブロックで治るかもしれまんせんよ」と知らされペインクリニックを受診されました。
診療経過
「触るとズキズキして痛いです。マスクもできません。」とのことでした。帯状疱疹後神経痛が左の第3頚部脊椎神経の痛みであり、2年も経過していたが、あまりにも痛みが酷く、神経ブロックを開始しました。エコーガイドでの頚部神経根ブロック、星状神経節ブロックなどで
7回神経ブロックを行うと6週間目の診察で「痛みがかなりよくなりました。もっと早くかかりたかったよ。」と患者さんは笑顔で話されました。
考察
「触ると痛い」は神経痛の症状の一つです。帯状疱疹後3か月以内の神経ブロック開始が理想ですが、ペインクリニックを知らずに痛みを我慢している場合が多いです。治療が早ければ早いほど治癒が期待できます。
また、神経痛になると15%の人が2年以上 痛みに悩まされます。
発症後3か月以上経過した帯状疱疹の場合でも痛みの改善が期待できるので、お悩みの方はペインクリニックに相談して説明を受けることをお勧めします。